「Canva」とは?基本的な機能と使い方を解説

デザインツールのひとつである「Canva」に興味があるものの、どのような機能があるか分からない人もいるでしょう。「Canva」を有効に活用するためには、機能や使い方に関して理解を深めておく必要があります。

本記事では「Canva」の基本的な機能や使い方について徹底的に解説します。そのほかにも、「Canva」を利用するメリット・デメリットや無料プランと有料プランの違いについても説明します。

「Canva」について詳しく知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

「Canva」とは

「Canva」とは、オーストラリアで開発されたデザインツールです。デザインに関する知識があまりない人でも、直観的な操作で綺麗なデザインを作成できます。

現代では150か国以上にもおよぶ国で普及しており、世界中で愛されているサービスのひとつです。

「Canva」の活躍シーン

「Canva」の活用シーンの例として、以下の8つが挙げられます。

  • Webメディアやブログのアイキャッチ作成
  • InstagramやTwitter用の画像作成
  • YouTubeのサムネイル作成
  • チラシ・ポスターのデザイン作成
  • プレゼンテーション資料のテンプレート作成
  • 電子書籍の表紙作成
  • 名刺のデザイン作成
  • 自社ブランドのロゴ作成

ひとつのツールでこれだけ幅広い用途に対応しているため、さまざまなシーンで活躍するでしょう。

「Canva」のメリット

「Canva」が人気のあるサービスだと知っていても、具体的にどのようなメリットがあるか把握していない人もいるでしょう。ここでは、「Canva」を活用することでどのようなメリットが得られるのか詳しく解説します。

メリットを深く理解することで、安心して「Canva」を使えます。

無料でも充実した機能を使える

「Canva」には3つのプランが用意されていますが、無料プランでもさまざまな機能を使えます。無料プランで使える機能は以下のとおりです。

  • 25万点以上のテンプレートを使える
  • 20万点以上の素材を使える
  • デザインフォルダを2つ作成できる
  • クラウドストレージを5GB使える

「Canva」を使えば費用をかけることなく、クオリティが高くオリジナリティのあるデザインを作成できるのが嬉しいポイントです。

複数のデバイスで共同作業ができる

「Canva」は、複数のパソコンやスマートフォンで共同作業ができます。チームメンバーには、以下の権限のなかから1つを選んで付与できます。

  • 編集可リンク:オリジナルデータの編集ができる
  • コメント可リンク:コメントだけできる
  • 表示可リンク:閲覧だけできる

「Canva」を使えば、「素材厚めとテキストの作成をするメンバー」「最終確認とSNSでの発信をするメンバー」といった具合に、役割を分担して効率的に作業を進められるのです。1人ですべての作業を行う場合に比べ、スピーディーにデザインを完成させられるでしょう。

スマートフォンでも使用可能

「Canva」は、パソコンだけでなくスマートフォンからも使えます。パソコンで使える機能のほとんどをスマートフォンでも利用できるため、移動中や出先などパソコンを使えない環境にいてもデザインを作成・編集できます。

予定と予定の間や通勤時などの隙間時間を有効活用できるため、忙しい人にとってメリットだと言えるでしょう。また、パソコンを持っていない人でもスマートフォンひとつでデザイン作成ができるのも嬉しいポイントです。

直観的に操作ができて使いやすい

「Canva」は、デザインに精通していない人でもかんたんにクオリティの高いデザイン作成ができるように設計されています。そのため、だれでも直観的な操作でらくらくとデザインを作れます。実際に、多くの人がスムーズにデザイン機能を使いこなしています。

これまでにデザインに関する勉強を全くしていない人でも、「Canva」なら安心して使えるでしょう。万が一わからないことがある場合は、YouTubeで「Canva」に関する解説動画を見るのがおすすめです。

画像だけでなく動画編集もできる

「Canva」は画像を作成できるサービスとして有名ですが、実は画像だけでなく動画編集も可能です。YouTubeのオープニングやエンディング、TikTokのテキストを中心とした動画など、簡単な動画であれば「Canva」ひとつで十分に作成可能です。

「Adobe Premiere Pro」や「Final Cut Pro X」といった本格的な動画作成ソフトを使うとなると高額なコストがかかりますが、「Canva」なら無料で動画編集ができるためコストを抑えられます。

「Canva」のデメリット

さまざまなメリットがある「Canva」ですが、なかにはデメリットも存在します。「Canva」のデメリットを2つ解説します。

メリットだけでなくデメリットも知っておけば、使用中に戸惑うことを防げるでしょう。

無料プランでは使えない機能がある

無料プランであってもさまざまな機能を使えて便利な「Canva」ですが、有料プランでないと使えない機能があります。具体的には、以下の機能は有料プランでないと使えません。

  • 61万点以上のテンプレート
  • 7,500万点以上の素材
  • 無制限のデザインフォルダ
  • 100GBのクラウドストレージ
  • デザインのサイズ変更
  • デザインをカスタムサイズに変更
  • 背景リムーバー
  • データを戻す機能
  • SNSへの直接投稿

YouTubeのサムネイルやブログの画像など、ちょっとしたデザインを作りたいだけなら、無料プランの機能だけでも十分です。しかし、より多くのテンプレートや素材を使ってデザインを作りたい人や、完成した画像や動画をSNSに直接投稿したい人は、有料プランの使用も検討してみましょう。

他の利用者とデザインが被る恐れがある

「Canva」は世界中で多くの人が使っているサービスです。そのため、他の利用者とデザインが被ってしまう恐れがあります。よくあるデザインを制作してしまうと、顧客の目に留まらない恐れがあります。

素材をそのまま使うのではなく色や大きさを変更したり、珍しいフォントを使うことで、オリジナリティのあるデザインを作成できるでしょう。

「Canva」の無料プランと有料プランの違い

「Canva」には、以下の3つのプランが設けられており、プランによって料金や使える機能が異なります。

  • 「Canva Free」:0円
  • 「Canva Pro」:12,000円/1年
  • 「Canva For Teams」:18,000円/1年

この項では、それぞれのプランの違いを5つ紹介します。自身に合うプランを選ぶのにお役立て下さい。

使用できるテンプレートや素材の数の違い

「Canva」の無料プランでは25万点以上のテンプレートを使えるのに対し、有料プランではなんと61万点以上のなかから選べます。そのため、有料プランの方が幅広い用途に対応可能です。

デザインフォルダの数の違い

作成できるデザインフォルダの数も、無料プランと有料プランで異なります。無料プランを選択した場合2つまでしか使えませんが、有料プランを選べば無制限にデザインフォルダを作成できます。

さまざまなデザインを保存しておきたい人は、有料プランを使うと良いでしょう。

保存できるデータ量の違い

無料プランでは5GBまでしかデータを保存できませんが、有料プランは100GBまで保存可能です。毎月多くのデザイン作成をする場合、有料プランを契約するほうがたくさん保存できて効率的です。

背景透過機能を使えるかの違い

「Canva」の有料プランでは、背景透過機能を使えます。背景透過とは、画像の中で指定した部分の背景を消す加工のことを指します。背景透過ができれば、より幅広いデザインをせく精できるでしょう。

SNSへ直接投稿できるかの違い

「Canva」のプランのうち有料プランを選ぶことで、作成したデザインを直接TwitterやInstagramなどのSNSへ投稿できるようになります。1つ1つダウンロードして投稿する必要がなく時間的コストを節約できるため、浮いた時間で他の作業に取り組めるでしょう。

「Canva」の使い方

「Canva」の使い方は、以下の通りです。たった4ステップでデザインを作成・ダウンロードできます。

  • 「デザイン作成」を選択する
  • どのデザインにするか選ぶ
  • テンプレートを選びカスタマイズする
  • 完成したデザインを共有・ダウンロードする

また、「Canva」で役立つテクニックや他ツールとの連携についても解説します。

「Canva」で役立つテクニック

この項では、「Canva」を使ってデザインを制作する際に役立つ5つのテクニックを紹介します。

検索機能を活用してイメージに近いテンプレート

作成画面ではなくホーム画面でキーワード検索をすることで、より多くのテンプレートのなかから使いたいものを選べます。選択肢が多い方が理想通りのテンプレートを見つけやすいため、ぜひホーム画面から検索してみてください。

豊富な素材を使ってわかりやすいデザインにする

「Canva」には豊富な素材が用意されています。素材は、色・サイズ・テキストを自由にカスタマイズできるため、オリジナリティを確立できます。

また、デザイン内に上手に素材を配置することで、一目見てわかりやすいデザインを作成できるでしょう。

似ているアイテム機能を使ってデザインに統一感を持たせる

似ているアイテム機能を活用することで、統一感のあるデザインをかんたんに作成できます。統一感がないデザインを作成してしまうと、ゴチャゴチャした印象になりデザインに込めたメッセージが伝わりにくくなるため、注意が必要です。

グリッド機能を活用してあらかじめ型を作成しておく

グリッド機能を使うことで、型にあてはめてデザインを作成できます。とくにデザインに慣れていない人は、自分から型を作ると時間がかかるうえ、スッキリとした見た目にするのが難しいです。

素材検索画面で「グリッド」と入力すれば、さまざまな型が表示されるため、ぜひ活用してみてください。

背景透過機能を通じてデザインに幅を持たせる

背景透過機能を積極的に使うことで、素材や画像の背景を消すことができます。これにより、より幅広いデザインの制作が可能になります。

ただし、背景透過の機能は有料プランにのみ実装されているため、無料プランで利用している人は使えません。

「Canva」と他ツールの連携

「Canva」は、InstagramやTwitterなどのSNSのほか、HubSpotというツールとも連携できます。HubSpotとはインバウンドマーケティングのために作成されたプラットフォームです。

HubSpotを「Canva」と連携すれば、HubSpot上で「Canva」を使えるようになります。すでにHubSpoを導入している人は、ぜひ「Canva」と連携して効率化を図ってください。

Canvaに関するQ&A

ここでは、「Canva」に関するよくある質問に回答します。あらかじめ回答を知っておくことで、「Canva」を利用し始めてから困らずに済むでしょう。

無料プランと有料プランのどちらを利用すべき?

「Canva」を利用する際、無料プラン・有料プランのうちどちらを利用すべきかは、人によって異なります。

自分で運営しているブログのアイキャッチを月数本使いたい、といった人は無料プランで十分でしょう。しかし、毎日大量のデザインを作成する人は有料プランの利用がおすすめです。

どちらを使うべきか迷っている人は、まずは無料プランを使ってみて必要に応じてプランを切り替える方法がおすすめです。費用を無駄にすることなく、自分に適切なプランを選べるでしょう。

「Canva」が無料で使えるのはなぜ?

「Canva」を提供している企業は、「デザイナーだけでなく、誰でも気軽にデザインできる世界」を目指しています。そのため、無料プランであっても充実した機能が提供されているのです。

また、「Canva」は使いやすさを追求しているため広告の表示によって収入を得ることもしておらず、有料プランの利用料金だけで収益を得ています。

パソコンでは利用できてスマートフォンでは使えない機能はある?

基本的には、パソコンで使える機能のほとんどをスマートフォンでも利用できます。ただし、プレゼンテーションを録画する機能に関しては、パソコンからしか使えません。プレゼン資料を録画したい場合は、パソコンから作業を行うと良いでしょう。

まとめ

「Canva」は、無料でもさまざまな機能を使えて、素人でもハイクオリティなデザインを作成できる素晴らしいサービスです。ただし、素材や配置を工夫しないと、他の利用者のデザインと被ってしまう恐れがあります。また、無料プラン・有料プランのうち、自分に合うプランを選ぶ必要があります。

ぜひ、本記事で紹介したテクニックなどを参考にして、「Canva」を使って魅力的でオリジナリティのあるデザインを作成してみてください。