サイトの人気度を評価するリンクポピュラリティ

検索エンジンから評価されるための「リンクポピュラリティ」という概念について説明します。

リンクポピュラリティとは、外部からどれだけのリンクがサイトに張られているかを示す指標です。これはサイトの人気度を表すと考えることができます。被リンク(他のサイトからのリンク)の「質」と「量」が重要です。

被リンクの「質」と「量」と「関連性」

被リンクの「質」とは、どんな品質のサイトからリンクがあるかを意味します。人気のあるサイトからのリンクは質が高いとされ、そのページは高い評価を受けます。逆に、無作為にテキストを並べたような機械的なコンテンツからのリンクは、質が低いと見なされます。

被リンクの「量」とは、いくつの異なるサイトからリンクがあるかです。多くのリンクがあることは、多くのファンがいることを意味します。

また、被リンクの「関連性」も重要です。例えば、「作曲」に関するサイトの場合、「編曲」や「楽器」に関するサイトからのリンクは関連性が高く、作曲関連のキーワードで上位表示されやすくなります。

リンクポピュラリティを高めるためには、リンク元との間に関連性があるかを考慮する必要があります。ただし、関連性だけに注目しすぎると、質が不足することもあります。例えば、信頼度が高いニュースサイトや人気ブログからのリンクも、質の高い被リンクとして評価されます。

GoogleのPageRank

Googleの「PageRank」とは、ページの重要度を0から10の段階で評価する技術です。しかし、現在ではGoogleのブラウザ「Chrome」などで確認できなくなっています。SEO関係者の間では、PageRankが将来的に見えなくなるかもしれないという予測があります。その理由は、PageRankの数値を上げるためにリンク売買などの行為をするサイトが多いからです。

リンクポピュラリティの考え方が使われており、被リンクの「質」と「量」を判断し、ページごとにスコア付けされています。PageRankはあくまでページを評価する一指標で、高いからといって必ず上位表示されるわけではありません。

被リンクが増える方法としては、自然発生的なリンクを増やす、自分でリンクを増やす、リンク販売業者と契約するの3つがあります。自然発生的なリンクは、訪問者が自分のブログで紹介したくなるような仕掛けを導入したり、ソーシャルメディアで口コミを起こすような仕掛けを導入することで増えます。自然なリンク増加は、検索エンジンからの評価が高くなりやすいです。

例えば、日本最大のソーシャルブックマークサービス「はてなブックマーク」には「ホッテントリ」という仕組みがあります。これは多くのユーザーにブックマークされた人気のエントリーを指します。ホッテントリに選ばれると、はてなブックマークを参照している多くの媒体に露出し、外部のブログや他のソーシャルメディアで紹介される機会が増え、被リンクが急激に増える現象が起こります。

有料リンクのGoogleのガイドライン違反について

リンクポピュラリティを高めるためには様々な方法がありますが、Googleのガイドラインに違反する行為として、リンク販売業者からリンクを購入することは絶対に避けるべきです。リンクの購入は、意図的にリンクポピュラリティを操作し検索エンジンの結果を歪める行為とされ、Googleでは厳しくチェックされています。リンク販売業者からのリンク購入は、リンクポピュラリティを人為的に高める目的以外にはないため、Googleのガイドライン違反となり、ペナルティを受ける可能性があります。

実際に、リンク販売業者からリンクを購入し上位表示されているサイトも多かったのですが、2011年夏頃からGoogleの監視が強化され、リンク購入していたサイトに警告が出されるケースが増えています。今後、リンク購入に頼っていたサイトは上位表示が難しくなるでしょう。

有料リンクによるペナルティを受けると、検索結果の順位が急激に下落し、長期間上位表示されない状態が続くことがあります。これはGoogleの厳しいペナルティの一例として知られています。

アンカーテキストとは?

アンカーテキストとは、リンクを張る際に使われるテキストリンクのことです。これは、<a href=”URL”></a>というアンカータグで囲まれたものを指します。検索エンジンはこのアンカーテキストの情報を使って、リンク先のコンテンツが何について書かれているかを判断します。

例えば、あなたのページが「リンゴ」というアンカーテキストでリンクされていた場合、検索エンジンはあなたのページをリンゴに関するページだと認識します。しかし、アダルトサイトが「18歳未満」というアンカーテキストでYahoo!やGoogleのTOPページにリンクを張っているため、これらのキーワードで検索するとそれらのページが表示されることがあります。

アンカーテキストは、ページ同士の関連性を強化するために重要な役割を果たします。しかし、「詳細はこちら」や「ここをクリック」といったアンカーテキストでは関連性が強化されません。また、Googleは不自然なリンクを見かけた際にペナルティを課すことがあります。自然にリンクが張られた場合、アンカーテキストにキーワードが詰め込まれることは普通ではありません。

多くのサイトから支持されているサイトなら、紹介のされ方も多様であり、アンカーテキストも様々な形で集まります。このように、アンカーテキストが多様であることを「アンカーテキストの分散」とも呼びます。自然なアンカーテキストは、サイトタイトルやページタイトル、URLのみのアンカーテキストが多くなることが一般的です。これらのアンカーテキストでリンクが張られることは自然なことであり、特に問題はありません。

リンクエイジと、リンクの継続的増加について

検索エンジンがリンクを自然と判断するために重要な2つの要素が「リンクエイジ(リンクの年齢)」と「リンクの継続的増加」です。

リンクエイジは、リンクが張られてからの時間、つまりリンクの「年齢」を指します。一度張られたリンクが簡単には外されないと考えられるため、リンクが長く続いているほど重要と見なされます。

また、リンクが継続的に増加していることは、リンク元がリンク先を長期間にわたって支持していることを示します。これは、そのサイトに長い間ファンがいることを意味します。

ただし、リンクエイジだけでは新しいサイトが古いサイトに比べて不利になってしまうため、検索エンジンはこのバランスを取るためのアルゴリズムも用意しています。例えば、最近の話題のコンテンツを評価するアルゴリズムがあります。

リンクが継続的に増加しているサイトは、一時的なブームに頼らずに上位表示を維持することが多いです。例えば、毎日Twitterなどのソーシャルメディアで取り上げられ続けるサイトは、上位表示を維持している例があります。

結果として、リンクエイジとリンクの継続的増加は、サイトが自然で信頼できるリンクを獲得しているかを判断する重要な指標です。

関連性アルゴリズムの基本は「コンテンツマッチ」

「関連性アルゴリズム」とは、リンクポピュラリティで「関連性」を評価する方法です。「コンテンツマッチ」という考え方が基本となります。このアプローチには、以下の3つの要素があります。

  1. タイトルマッチ:
    • リンク先とリンク元のページタイトルに同じキーワードが含まれている場合、これらのページ間には高い関連性があると判断されます。例えば、リンク先のタイトルが「SEOコンサルタント松尾のブログ」で、リンク元のタイトルが「WEB制作者のためのSEOブログ」という場合、両者の関連性は高いと見なされます。
  2. 本文(コンテンツ)の関連性:
    • Googleは、セマンティックウェブの技術を導入しており、ウェブページのソース内に書かれた内容を効率よく情報収集・解釈することを目指しています。ページ内のヘッダー、フッター、サイドバー、本文(コンテンツ)などのエリアの分類を認識し、どこに重要なコンテンツが書かれているかを理解します。リンクが設置された際にも、リンクの文脈を判断します。
  3. リンク元の「さらにリンク元」との関連性:
    • 関連性アルゴリズムでは、リンク元だけでなく、そのリンク元のさらにリンク元との関連性も重要です。この場合の関連性も、タイトルマッチやコンテンツマッチに沿った形で決定されます。

これらの要素を通じて、リンクポピュラリティにおける関連性が評価され、検索エンジンの結果に反映されるのです。

カテゴリー: SEO